グループホーム入居費が払えないので生活保護を申請する?!

就労継続支援B型

「広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)」と「軽度知的障害」の娘は、特別支援学校の高等部にほとんで行けずに自宅でひきこもりをしていました。

「このままではいけない」と思ったようで、昼夜逆転生活を改めるために自分からグループホームに入所して就労継続支援B型事業所で訓練を受ける選択をしました。

就労継続支援B型事業所のある施設で手続きをしていたら、グループホームに入居するためには費用が発生することがわかりました。

 

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グループホームの入居費が払えない?!

 

身の回りの少ない荷物を先にグループホームに宅配便で送って、娘と二人で就労継続支援B型のある施設を訪れました。

一通り挨拶をして、事業所利用の説明を受け、契約書などにサインをして利用料金の説明を受けました。

 

不登校だった娘が自から声を出して就労継続支援B型を目指すで説明したように、通所受給者証を取得していますので、就労継続支援B型の利用料がかからないのはわかっていました。

しかし、グループホームの利用料は自己負担だということを初めて知りました。

生活費と日用品代、家賃を合わせて6万円、補助が1万円あって合計5万円。

毎月の生活がいつもギリギリのひとり親家庭では、とても毎月払える金額ではありません。

 

利用する事業所を探したり、利用するための受給者証の取得など、必要な手続きは特別支援学校の先生や相談支援専門員であるDさんにまかせっきりでした。

うかつにも自分でリサーチして必要なことを調べたり、聞いたりとか全くやっていませんでした。

 

めちゃくちゃあせりました。

説明をしてくれたサービス管理責任者(サビ管)のSさんに、グループホームに入るための入居費が必要だということを知らなくて、準備ができていないことを相談しました。

知らなかったとはいえ、あまりにも世間知らずで恥ずかしくて仕方ありません。

 

Sさんは笑顔で「わかりました。心配しなくても大丈夫ですよ」と答えました。

B型での雇用だと作業工賃が15,000円くらいしかもらえないのですが、A型で雇用契約を結んで働くと、ある程度作業工賃がもらえて入居費用が賄えるのだそうです。

B型でも二十歳過ぎると障害基礎年金がもらえるようになるので、それで賄うのだそうです。

でも、娘はまだ18歳であと二年しないと障害基礎年金はもらえません。

 

保護者が支払えない場合は、生活保護の申請をして生活保護から支払うのだそうです。

「生活保護を申請するのですか?!!」

「驚かなくてもいいですよ。B型で働く人は支払いが難しくて割とよくあることですよ」

 

娘は18歳で生活保護受給者になりました。

 

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生活保護をもらうということはどういうことなのか

 

娘には作業工賃のことや、それでは足りないから生活保護を受けることになるという説明をしました。

しかし、特別支援学校を卒業したばかりではまだ社会の仕組みがよくわからないようでした。

 

就労継続支援B型で働くようになって数か月過ぎた頃のことでした。

娘と二人で出かけるために電車で移動していた時のことです。

並んで吊革につかまって、事業所のことやグループホームのことなどの話をしていました。

娘が周りに聞こえるような大きな声で、生活保護で家賃や生活費を払って、その残りで必要なものを買って、それで更に残ったお金からおこづかいをもらって後は貯金しているという話をしました。

 

聞いていて冷や汗が出てきました。

 

詳しい事情を知らない人はどういった印象を持って聞いたのでしょうか?

生活保護をもらうことが悪いことではないとは思います。

私自身も二人の子供を抱えて働けなくなり、入院治療が必要と言われた時には、一時的に生活保護を受給してそれで生き延びたこともありました。

それでもまだ世間には生活保護をもらうことにいい印象を持たない人が多いようです。

家に帰ってから娘に改めて生活保護をもらうということの意味を話しました。

 

  • 生活保護は、みんなが一生懸命に働いて納めた税金で賄っていること。
  • 病気などで働けなくなったり、働いても給料が足りなくて生活できない人が生活保護で支援してもらって生活していること。
  • 娘もちゃんと働いているけど、作業工賃が少なくてグループホームで生活できないから、今の間だけ生活保護で助けてもらっていること。
  • 生活保護は、理由があって生活が困っている人を助けるとても大切な制度であること。
  • 一部の人が、働けるのに働かないで生活保護をもらったりするので、もらうことがよくないことと思っている人がいること。

 

そういった話をしたら理解してくれたようでした。

「A型で働いたり、一般就労したりして税金が払えるようになったらそれで返せばいいからね」

と話し、もらうことは恥ずかしいことじゃないけど、あまり大声で話さない方がいいよ。

とも話したりしました。

 

グループホームで生活できる条件とは?

 

就労継続支援B型事業所のサビ管のSさんに連れられて、少し離れたところにあるグループホームへと移動しました。

 

一軒のホームに娘を入れて5人の利用者が住むことになります。

明るくて広いリビングがあり、ここでみんなで食事をしたり、テレビをみたり、おしゃべりしたりして過ごすのだそうです。

交代でお風呂に入り、食事が済んだら個室で自由にしてもいいということでした。

早朝には【世話人さん】が来て食事の支度をしてくれて、事業所に向かう時間になると送迎の車が来るということでした。

 

娘が学校に行けなくて、自宅で引きこもっていて、昼夜逆転の生活をしていることは事業所の方も理解してくださっています。

サビ管のSさんが

「朝起きるのがきつくて起きれなくても無理しないでいいからね、起きて準備が出来て作業ができるようなら、連絡してくれればすぐに迎えに来るからね」

と言ってくれました。

そして

「徐々に集団で生活することに慣れて、少しずつ起きる時間を早くしていって、ゆっくりでいいからみんなと同じ作業ができるようにしていきましょうね」

と話してくれて、それまで緊張していた娘の表情が少しほぐれてきました。

 

夕食の準備に間に合うように【世話人さん】が来てくれて、夕食を作って後かたづけまではいてくれるのですが、【世話人さん】が帰ったら自分たちの責任での行動になるということでした。

施設の方にも居住スペースがありますが、グループホームで生活するのは、自分の管理が自分でできる利用者が対象になるのだそうです。

 

娘は、自宅では自分に意思で学校に行かずに、自分の意思で一日ダラダラと過ごしていました。

学校に行かないのならそれで困ることもなく、そのまま好きなように生活してきました。

「無理に決まった時間通りに起きなくてもいいよ」とは言われましたが、それをずっと続けていたらいつまでもまともに働くことが出来ないでしょう。

自分で就労継続支援B型で働くと決めたのだから管理人さんがいなくても「早く寝なさい、明日仕事に行けなくなるよ」と言う人がいなくても、自分で早く寝れるように意識しなければいけなくなるでしょう。

 

「自分の管理が自分でできる人」とはそういう意味なのですが、これが分かってちゃんとできるのかが心配です。

 

大勢の人に助けられながら就労継続支援B型で働いていく

 

娘が過ごすことになる個室に、先に送っておいた荷物が届いていました。

二人で荷物をほどいて、衣類などを衣装ケースに整理して、部屋に配置したり押し入れにしまったりしました。

おしゃれで可愛い家具などは準備してあげられなくて、最低限必要なものだけがある殺風景な部屋になりました。

今夜から一人でここで生活するのだと思うと胸が張り裂けそうになりました。

 

18歳で自宅を離れて一人暮らしを始める人はたくさんいるでしょう。

「広汎性発達障害」で「軽度知的障害」でしかも不登校で引きこもりで、しばらく社会と離れた生活をしていて、自立する準備がまだできていない状態で、グループホームでお世話をしてくれる人がいるとはいえ、離れて暮らさなければならない。

ちゃんと一人で生きていっても大丈夫なように、安心して社会に出られるように親元で準備できてから社会に出て欲しかったのに、自宅にいることでそれが出来なくなる。

自立するために、社会に出るために本人が望んだことだとはいえ、自分の力不足が悲しくなりました。

 

荷物と一緒に電気屋さんで購入した小さなテレビも送っていました。

梱包を外してみて

「さて、テレビってどうやって繋げて見ることができるんでしょうか?」

という状態です・・・

「電気屋さんに頼まないと自分たちでは難しいよね、テレビが見れるのは電気屋さんが来てからだね」

と話していたら、Sさんが

「僕が繋げますよ、今日は忙しいけど明日はできますよ、今夜はリビングにあるみんなで見るテレビで我慢してね」

とおっしゃってくれて、翌日にはすぐに見れるようにしてくれていました。

 

娘がグループホームで生活するようになってから一か月が過ぎたくらいの頃、グループホームを訪ねたことがありました。

私がグループホームから帰った時には殺風景だった部屋は、娘が荷物に自分で入れておいた小物や置物が飾られて少し華やいだ感じになっていました。

 

それよりすぐに目に入ったのは、持って行った覚えのないフワフワのカーペットが敷かれている様子でした。

以前、部屋を使っていた人が「部屋を出ても使わないので誰か使って下さい」と置いていったものなのだそうです。

カーペットが敷かれているだけで部屋の雰囲気が変わって、ホッとできるスペースになっていました。

 

こうやって娘は、グループホームで生活するために生活保護を受給することになり、大勢の人に助けられてグループホームで生活して、就労継続支援B型で働いていくのでした。

 

 

 

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