かくしごとのED 大滝詠一の君は天然色がサブスクで聴ける!!

Rock

 

私が大滝詠一を知ったのは、中学生の時に「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」というアルバムを聴いたのがきっかけでした。

大滝詠一のレコードレーベル「ナイアガラレーベル」から出された「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」をきっかけにして大滝詠一の曲をもっと聴きたいと思うようになり、友達から借りたアルバム「A LONG VACATION」を聴いて「君は天然色」を知ったのです。

 

アニメ「かくしごと」のエンディングに「君は天然色」が使われてから、久しぶりに聴いてみたいと思い、どういった方法で聴けるのか探し回ったら、現在は配信サービスを利用してダウンロードするか、CDを購入しないと聴けないことが分かりました。

 

※3月21日より、「A LONG VACATION」はサブスクで配信されることになりました。

 

「君は天然色」との出会い

 

NIAGARA TRIANGLE Vol.2」のメンバーの一人である「佐野元春」が好きだったのがきっかけで、このアルバムを聴き、他のメンバーの「大滝詠一」や「杉真理」の曲も聴きたいと思いました。

 

NIAGARA TRIANGLE Vol.2」の「NAIAGARA」は大滝詠一が主宰していたレコードレーベル「ナイアガラ・レーベル」から来ています。
ちなみに、ナイアガラレーベルの名前の由来は、大滝=大きい滝=ナイアガラの滝となります。

 

 

ナイアガラ―(大滝詠一のファンの呼び名)である友達に借りた「A LONG VACAT ION」のジャケットを見てまず感じたのは、深い紺碧の夏空と涼し気なプールの青色が印象的だったということです。

1曲目に収録されている「君は天然色」は、各楽器のチューニング音が聞こえてから、スキップしたくなるようなテンポのいいイントロで始まり、甘いながらも透明感のあるさわやかなボーカルが、心地が心地よい曲でした。

 

アルバム全体を通した印象は、タイトルのイメージ通りの吸い込まれそうな深い紺色の空と、さわやかな碧い海にきらめきながら反射する太陽が感じられて、そのままカセットデッキを持って海へと走りだしたくなってしまいました。(自宅から海岸まで3キロほど離れています)

 

チャート2位を記録して、後には音楽専門誌で「日本のロック・アルバム・ベスト100」で1位に選ばれた、大滝詠一の「A LONG VACATION」はそういったアルバムでした。

 

大滝詠一をはじめ、「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」のメンバーである佐野元春や杉真理など、70年代後半から80年代にかけてヒットした都会的な音楽を「シティポップ」と呼び、近年アメリカを中心に再び注目されています。

 

アルバム「A LONG VACATION」ができるまで

 

1948年生まれの大瀧(大滝)詠一は、小学5年生の頃に聴いた「アメリカンポップス」に影響を受けて、その後はエルビス・プレスリーやビーチ・ボーイズを研究するようになり、高校性になるとビートルズやリバプールサウンドを聴きまくります。

 

その後、日本語ロック(ロックを日本語の歌詞に乗せて歌う)の先駆けになったグループ、「はっぴいえんど」を細野晴臣、松本隆、鈴木茂らと結成します。

「はっぴいえんど」のメンバーは、その後の日本の音楽史に多大な貢献をしています。

 

「はっぴいえんど」解散後「ナイアガラレーベル」を設立し、1981年に「はっぴいえんど」のメンバーである松本隆に作詞をお願いしてアルバム「A LONG VACATION」(通称ロンバケ)が出来上がりました。

日本を代表する作詞家になった松本隆は、さまざまなアーティストやアイドルに詞を提供してヒット曲を作り、大滝詠一の作品でもたくさん作詞しています。

 

ちなみに、大滝詠一と、大瀧詠一と二つの表記をよく目にしますが、「はっぴいえんど」の頃は「大瀧」を使っていて、その後は、歌手として活動する場合は「大滝」で、作曲家、編曲家の場合は「大瀧」を使っています。

 

「君は天然色」に隠された話

2021年3月3日にMVが配信されました。
永井博のイラストが使われています。
A LONG VACATION」のアルバムジャケットの世界と、大滝詠一の好きなアメリカンポップス、永井博の好きなソウルミュージックのイメージがつまったミュージック・ビデオです。

 

「君は天然色」を初めて聴いた時は、振られてしまった女の子のことを想って作られた曲だと思っていましたが、本当はもっと違う別のストーリーが隠されていました。

 

ソロアルバム「A LONG VACATION」はアルバムのイメージ通り、大滝の誕生日である夏に向けて発売する予定でいましたが、アルバム収録曲のほとんどの作詞を任されていた松本隆が、病気の妹の看病のために詞が書けなくなり、一度は詞を作るのを辞退しました。

しかし、どうしても松本に詞を書いて欲しかった大滝は「アルバムはいつでも出せるから待つよ」と言い、アルバムの制作を延期して松本が詞を書けるようになるのを待って、アルバムが完成したのは結局翌年の3月でした。

「君は天然色」で歌われている女の子は、かつての恋人のことではなく、この時に亡くなってしまった松本の妹のことを歌っていたのでした。

 

「想い出はモノクローム」という歌詞は、妹がいなくなってしまってからの街並みが、モノクロに見えた気持ちを表しています。

そんな悲しい想いを込めた詞なのに、大滝が作った曲が、軽快な弾むようなリズムで、爽やかな曲に仕上がっているのは、かつては「天然色」に輝いていた妹を忘れないで欲しいという想いを込めて作ったのではないのだろうか?と感じたのです。

そう想像すると、一層心に深く響く曲になりました。

 

君は天然色の編曲者は「多羅尾伴内たらおばんない」ですが、実はこれも大瀧詠一の変名です。
古い映画に登場する探偵の名前でもあります。

 

 

A LONG VACATIONを聴く方法

 

久々に「A LONG VACATION」が聴きたくなってあっちこっち探してみました。

 

まずは、普段使っている定額の配信サービス(サブスクリプション)で探してみました。

「Spotify(スポティファイ)」で探しましたが、カバーされているバージョンしか見つかりませんでした。

もう一つ使っている「Amazon Music Unlimited(アマゾンミュージックアンリミテッド)」の定額サービスでもカバーか、カラオケのインストゥルメンタルしかなかったです。

「YouTube Music」は、内容がYouTubeとほとんど同じなので、カバーバージョンか、誰かが投稿した古いコンサートで音質があまり良くないものならありました。

「Apple Music(アップルミュージック)」でもカバーか、大瀧詠一が他のアーティストに提供した曲しか見つからなくて結局「iTunes Store(アイチューンズ・ストア)」でお気に入りの曲を数曲購入してダウンロードして聴くことができました。

 

ソニーミュージックのオフィシャルサイトによると、ストリーミングサービスを行っているのは「LINE MUSIC」と「Apple Music」と紹介されていますが、娘が「LINE MUSIC」の定額サービスを利用しているので確認してみると、定額の料金とは別に曲を購入したら聴けるようでした。

どうやら大滝詠一の「A LONG VACATION」はサブスクリプションでの配信はされていなくて、購入してダウンロードするか、CDで聴くしかないようです。

 

※3月21日より、サブスクでの配信が始まりました。

 

 

「A LONG VACATION 40th Anniversary Edition」が発売される

 

1981年3月21日に発売された「A LONG VACATION」は2021年で40周年を迎えます。

そこで、2021年3月21日に「A LONG VACATION 40th Anniversary Edition」が発売され、全音楽記録媒体で発売されることが決まりました。

 

「A LONG VACATION」30周年盤の制作の時に大滝詠一本人が「40周年記念盤は、2021年の時点で流通している全ての音楽記録媒体でリリースする」と語ってていました。

今回の40周年記念盤は、CD、Blu-ray、レコードやカセットテープ、ダウンロード配信でもリリースされるということですが、定額料金を支払って利用できる「サブスクリプション」でも聴くことができるので、遺言?通りに現在利用できるあらゆる方法で聴くことができます。
 

 

 

「A LONG VACATION 40th Anniversary Edition」のCDバージョンです。

 

 

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