軽度知的障害の子供が障害者枠で企業に一般就労できた体験ブログ

就職活動

広汎性発達と軽度知的障害の娘は、公共機関のチャレンジ雇用で一年間働いた後、ハロートレーニングでパソコン事務科の訓練を3ヶ月間受けました。

中央職業能力開発協会のコンピューターサービス技能評価(CS試験)を受けて、ワープロ部門と表計算部門の3級の資格を取り、一般就労に向けての就職活動が始まりました。

 

 

ただでさえ、求人が少ない障害者雇用ですが、今年はコロナウイルスの影響で、昨年よりも大幅に求人の数が減っていましたが、なんとか事務補助の仕事で就職することができました。

 

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いよいよ就職活動が始まる

 

ハロートレーニングでの訓練が半ばを過ぎた頃から、ハローワークのインターネットサービスで求人の閲覧をしたり、認定日にはハローワークに足を運んで、就職の相談をしたりしていました。

しかし、今年はコロナウイルスの影響で、求人の数がぐっと少なくなっているのです。

 

前回、ハローワークの障害者就職面接会に参加して、病院の施設整備とパソコンの入力作業の仕事の募集を見て、パソコンの勉強をしようと考えました。

 

 

しかし、今回はそういった仕事は全くありませんでした。

求人が出ている事務補助の仕事の内容は、受付や電話応対の業務が入っていて、臨機応変に対応できない軽度知的障害者には難しい内容になっています。

しかも、今回は障害者就職面接会は開催されずに、「障害者職業応援キャンペーン」という形で、キャンペーンに参加している企業の求人をまとめた冊子が配られて、ハローワークの窓口に行って相談するシステムになっています。

 

前回、就職面接会に参加した時は、40社の企業が参加していて、54件の求人が出ていたのですが、今回のキャンペーンに参加した企業は22社で、28件の求人数とかなり少なくなっていました。

毎回、たくさんの募集を出していて、障害者雇用を積極的に行っている飲食チェーン店の募集も今年はありませんでした。

せっかくハロートレーニングの訓練で、パソコンを使えるようになっても、それを生かす仕事がないのです。

 

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得意なことを生かして苦手なことは避けたい

 

事務補助の仕事にこだわるのは、以前にチャレンジ雇用で公共機関の事務補助として1年間働いた時に、高い評価をいただいていたので、こういった仕事が向いてるのだろうと考えたからです。

 

今まで利用してきた、就労移行支援事業所や、B型事業所で働いた時は、体調を崩して仕事を休みがちになるのですが、ハロートレーニングでは疲れた様子も見せずに元気に通えていました。

障害者が多く集まってざわざわした環境での仕事や、人間関係が複雑なところ、男性が多い職場では疲れてしまって体調が悪くなるようなのです。

とは言っても求人がないものはどうしようもないので、事務補助以外で働けそうなところを探すか、A型事業所で働きながら希望する求人が出るのを待ってみるしかないようです。

 

ハロートレーニングの講師の方から

「障害者枠で働かなくても、一般枠で障害をオープンにして働いてもいいのでは?」

というアドバイスもありました。

障害者枠での求人は数が少ないので、軽度の知的障害なら一般枠の簡単な仕事ならできるので、募集の多い一般枠で障害があることを公表して働いてもいいのでは、ということなのです。

 

娘は頑張れば一般の人と同じところでの活動ができます。

でも、頑張って中学校では普通クラスに行ったことで不登校になり、高校でも普通高校で不登校で留年しています。

また無理して頑張って同じ失敗を繰り返すわけにはいかないのです。

 

焦って今すぐ仕事を探さなくても、本当に働きたいと思えるところが見つかるまで、じっくりと就職活動を続けることにしました。

そして、9月に始まったハロートレーニングの訓練は11月で終了しました。

 

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応募したい求人が見つかり履歴書を提出する

 

ハロートレーニングの訓練が終わった後は、以前訓練を受けていたB型事業所で働きながら求職活動を続けました。

12月の末頃から、少し求人が増え始めて、軽度知的障害者が働けそうな事務補助の仕事が見つかり、1月に入ってすぐにハローワークに相談から紹介してもらい、2社に履歴書を出しました。

1社は前回の障害者就職面接会で、一度面接を受けた病院の事務補助の仕事です。

仕事内容は

  • データ入力 、資料作成(パソコン使用)
  • シール作成、貼り付け
  • 備品の在庫管理等

になっています。

 

もう一社は、派遣会社の本部の事務補助の仕事です。

仕事内容は

  • パソコン操作(データ入力)
  • 書類のチェック、押印、ファイリング等

になっていました。

 

どちらも書類選考をしてから面接の連絡が来るので、郵送する履歴書や職務経歴書が重要になります。

履歴書は何度か作ったことがありますが、職務経歴書を作るのは初めてです。

 

せっかく、ハロートレーニングでワードの資格を取ったので、ワードで職務経歴書を作ることにしました。

ハローワークでもらっていた「履歴書・職務経歴書の書き方」のパンフレットを参考にしながら作り上げていました。

 

パンフレットの内容を、自分の場合に書きかえて作成して、私が手伝ったのは言葉遣いを明確で分かりやすく直したくらいです。

 

残念ながら、病院での事務補助の仕事は書類審査で落ちましたが、派遣会社の方は書類審査で合格して、面接を受けることになりました。

 

派遣会社の事務補助の面接を受ける

 

ちゃとくん
ちゃとくん

面接の練習はどんなふうにしたのかな?

派遣会社の事務補助の仕事の面接の練習は、面接で聞かれると予想される内容と、それに対する返答をワードで見やすいように表にまとめたものを覚えてから、模擬練習を繰り返しました。

 

面接当日は

「質問に対しては、これまでやってきたことを答えるだけだから自信を持ってね」

と声掛けをして送り出しました。

 

タローくん
タローくん

実際の面接ではどんなことを聞かれたのかな?

実際に面接で聞かれた内容は

  • 志望動機
  • 通勤方法
  • 通院の状況
  • 趣味
  • エクセルやワードの検定試験のこと
  • B型事業所や就労移行支援での仕事内容
  • チャレンジ雇用で働いていた時の仕事の内容
  • 普通高校を留年して、特別支援学校へ編入した時の事情

などでした。

 

1週間くらいしてから二次面接の案内がきました。

二次面接では

  • フルタイムで働きたいのか、パートタイムで働きたいのかの確認
  • 求人票には記載されていない仕事をしてもらうこと(事務所内のアルコール消毒など)
  • 電話の応対ができるかどうか

と、より仕事に対しての具体的なことを聞かれました。

それに対しては

  • 仕事に慣れたらフルタイムで働きたいが、慣れない環境では疲れやすいので、初めはパートタイムで働いて様子をみたい
  • アルコール消毒の仕事は、手荒れを防ぐために手袋を使いたい
  • 電話の応対は苦手で、頭が真っ白になって上手く言葉が出てこなかったりするので避けたい

と自分のできることと出来ないことをはっきりと伝えました。

 

二次面接から10日くらい経った後、採用の連絡が来てやっと就職が決まりました。

 

まとめ

 

「就職したい」と願い、グループホームを出て、自宅から一般就労を目指してから3年目にやっと就職が決まりました。

 

障害者就業・生活支援センター(なかぽつ)や地域の障害者職業センターから始まって、就労移行支援事業所、チャレンジ雇用、失業保険を受給しながらのハロートレーニングと、スキルアップのための訓練を積んできました。

さまざまな経験を積んだり資格を取ったりして、自信がついたことが就職につながったのだと思います。

訓練の中で、自分の得意な事や苦手な事、どんな仕事をしたいのかも分かってきて、目標を立ててチャレンジすることができました。

『これからずっと長く働き続けられる仕事、楽しく働ける場所』で働けるように、あせらずにじっくりと自分のペースでスキルアップして、目標に近づいていきました。

 

しかし、就職が決まっても手放しに喜んでばかりはいられません。

問題は、職場で受け入れられて仕事を続けていけるのか?となるし、本当にその職場が自分に向いている職場なのか?ということも考えていかなければいけないです。

実際に仕事をしていきながら、職場での自分の役割を見つけて、人の役に立っていることが実感できるようになれば、働くことが楽しくなっていくのだろうと思います。

これからも経験を積んでいって「一人ででも生きていけるよ」と言えるようになれればいいなと願っています。

 

 

 

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