ダイナソーケール カーボロネロとは?
カーボロネロはイタリア、トスカーナ地方で昔から食べられている野菜です。
キャベツの仲間ですがキャベツのように結球しなくて、葉がゴワゴワして黒っぽい深い緑色をしていることからから“黒キャベツ”とも呼ばれています。
イタリア語で『カボロ』はキャベツで『ネロ』は黒色という意味なので、カーボロネロ=黒キャベツですね。
『見た目は、まるで恐竜の皮膚かうろこのよう』
そこからアメリカでは【ダイナソーケール】と呼ばれています。
カーボロネロ大きく言えばキャベツの仲間ですが、細かく言うと「ケール」の種類に含まれます。
「ケール」と言えば少し前に海外のセレブの間では美容、ダイエットにいいとされて【スーパーフード】と言われて好んで食べられていました。
確かにキャベツと比べればビタミン、ミネラルが豊富で、食物繊維も多く含まれています。
ケールは青汁の原料にもなっていて抗酸化作用も高い食品なので、効率よく栄養を取ることができますね。
栄養素 | キャベツ | ケール |
カリウム | 200 mg | 420 mg |
カルシウム | 43 mg | 220 mg |
マグネシウム | 14 mg | 44 mg |
β−カロテン | 50 μg | 2900 μg |
ビタミンK | 78 μg | 210 μg |
葉酸 | 78 μg | 120 μg |
ビタミンC | 41 mg | 81 mg |
食物繊維 | 1.8 g | 3.7 g |
ケールに含まれているビタミンU(キャベジン)は正式なビタミンではないのですが、キャベツから発見された成分で胃の粘膜を守る作用があり胃腸薬に使われています。
カーボロネロだと、ケールよりも独時の青臭さが少なくて甘みや深みがあってマイルドです。
見た目と違って食感もやわらかくて食べやすくなっています。
スーパーでカーボロネロと出会う
地産地消の野菜の直売所でカーボロネロを手に取って思ったのは?
「なんじゃ?この野菜?食べられるの?おいしいの??」
でした。
見た目は決しておいしそうではない、黒っぽくて硬そうで大きくて・・・いったいどうやって食べたらいいの?
でしたが、ラッピングしている袋に書いてある文字を見て買ってみました。
高栄養価野菜と書いてある!!
その文字につられて買って帰りました。
一束に7本入っていて120円でした。
生で一口ちぎって食べてみると、とても苦くて口の中でモソモソした感じがしました。
でも、見た目の印象のように決して硬くはなかったです。
「炒め物やスープ・煮込み料理に」と書いてあるように決して生で食べるのもではないですね(笑)
煮込むと甘みが増すようなので、まずは煮込み料理で食べてみました。
タラと白菜のクリーム煮
タラと白菜のクリーム煮にカーボロネロを入れて煮込みました。
コンソメスープで白菜の芯の部分、ニンジン、霜降りヒラタケ、カーボロネロと硬いものを先に煮込みます。
生クリーム(なければ牛乳+バターまたはホイップクリームでも)白菜の葉の部分、先にフライパンで軽く焼いておいたタラの切り身を入れて、タラの身がほぐれないように気を付けながら弱火で軽く煮込みます。
仕上げにコショウをパラパラッとふって、水溶き片栗粉でとろみをつけて出来上がりです。
やわらかく煮込んだカーボロネロは、苦みも青臭さもなくやわらかくて食べやすくて、独特の深みのある味わいは、あっさりとしたタラや白菜のアクセントになってくれました。
胃腸が疲れているときなどは、あっさりとして食べやすい上に、胃腸に良い成分も入っているので、一石二鳥かなと思います。
再び煮込む ミネストローネ
冷蔵庫の野菜室にちょっとずつ残っていた野菜をかき集めて作ったミネストローネにもカーボロネロ入れてみました。
使った野菜は
- ニンジン
- 玉ねぎ
- 霜降りヒラタケ
- フェンネルの茎の部分
- じゃがいも
- カーボロネロ
全部の野菜をだいたい1cm角に切って、にんにくと小エビも入れてオリーブオイルで炒めます。
しんなりしてきたら、水とコンソメを入れて中火で10分ほど煮ます。
トマトの水煮を入れて、煮立ってきたら弱火にして30分ほど煮込みます。
味見をして塩、コショウを入れて味を調節して出来上がりです。
煮込み料理は時間がかかりますが、切ってしまえば後はコンロにお任せして煮込むだけなので、その間に他の料理を作れるので手間がかからないです。
一緒に作ったのは、鳥刺しのカルパッチョです。
使った野菜は、たまねぎ、水菜、トレビスです。
最近、イタリアのお野菜がよく活躍しています。
温暖な気候の土地柄だからでしょうか?野菜の直売所に並んでいることが多いです。
普通のスーパーではなかなか見かけないと思いますので、インターネットで取り寄せてもいいかと思います。
チップスにしてみると絶品だった!
煮込み料理の次は炒め物にするかと思いきやカーボロネロを「チップス」にしてみます。
太い茎の部分は取り除いて一口大にカットしたカーボロネロにオリーブオイルと塩をまぶします。
重ならないように天板の上に並べて、150度の低めの温度にセットしたオーブンに入れて、焦げないように様子をみながら15分から20分くらいかけて焼いていきます。(オリーブオイルをまぶしているのでクッキングシートは必要ないです)
カリカリに仕上がったら出来上がりです。
なんか見た目が微妙なのですが、厚みのあるカーボロネロがカリッといい具合の食感になって、ほろ苦さが残っていますが、これがオリーブオイルとマッチして絶品で箸が止まりませんでした。
買い物に行ったときに、ちょうど「あん肝」を見つけたので蒸し焼きにして、ネギとポン酢でいただきます。
それと、鶏むね肉をたたいて焼いたものにネギソースをかけました。
そしてカーボロネロチップス。
なかなか楽しい食卓になりました。