発達障害のネガティブ思考を改善したい親の気持ちとは?

生活のことなど
発達障害の子供は、時々ネガティブ思考に陥って、長く引きずってしまったりしませんか?
うちの長女(姉・発達障害)も最近、次女(妹・定型発達)の就職が決まったことに嫉妬して
それがもとでネガティブ思考になってしまっていました。

妹の就職の内定が決まったことに対して嫉妬していた発達障害の姉は、妹と久しぶりに買い物に出かけることによって機嫌がよくなり、妹に対して批判しなくなっていました。

しかし、社会に対する不平や不満は相変わらずで、毎日のように解決できないことへの愚痴が続きます。

毎日のように愚痴を聞かされている私が疲れてしまい、また言っている本人も体調をよく崩すようになりました。

そこで、相談支援員さんや自分の主治医に相談してみました。

 

私は認められていないのに、妹の彼氏は認められた?

 

次女が就職の報告を兼ねて、生まれ育った島に彼氏と一緒に帰省したのですが、はじめは彼氏を連れてくることを快く思っていなかったおとうさんが、帰る頃には彼氏と仲良くなったそうです。

その話を聞いてから「私はお父さんに認められていないのに、妹の彼氏は認められた」と言って長女の機嫌が再び悪くなり、感情を抑えきれなくてそれが体調にも響いて、時々仕事を休む日がでてきました。

 

それと同時に、2か月も前にひいた風邪が治りきらずに咳き込むことが多くなったので、内科を受診したら「喘息を起こしています」と診断され喘息の治療も始まりました。

でも、咳き込む様子を注意して聞いていたら、出勤の準備をしているときとか、面倒なことをしようとしているときとか、単なる喘息が原因の咳き込みではないような気もするのです。

こんな状態で将来就労する、もしくはA型事業所を利用することができるのか気がかりになってきます。

ちょうど、就労移行支援を受けるための「通所受給者証」の更新が必要になるので、いつもお世話になっている相談支援員さんにそういったことも相談してみました。

 

相談支援員さんのアドバイス

 

娘は4月から公共機関のチャレンジ雇用で働いていますが、3月いっぱいで契約が終わります。

希望すれば契約の更新ができてあと2年は働けるのですが、就労する力も身に付いてきたようなので、来年度からは就労のために動き出すことになりました。

 

以前にハローワークが主催する障害者就職面接会に参加した時に、病院の環境整備をしながらパソコンでの入力作業をする仕事に興味があったのと、一人旅に行ったときにホテルや高速バスのWEB申込みをした経験からパソコンの勉強をしたいと思うようになりました。

就労移行支援事業所のアドバイスで、補助金をもらいながら障害者向けのパソコンの訓練を受けることになりましたが、訓練開始が7月からなので、その間の2~3ケ月は就労移行で再び訓練を受けることになっていました。

 

ここのところの体調不良と、精神状態が不安定になっていることを考えて、相談支援員さんから

「今は、少しゆっくりとしながら体調を整える時期なのかもしれないですので、就労移行ではなくB型を利用してしばらくはのんびりと訓練したらどうですか?

とアドバイスをもらいました。

 

就労移行支援の訓練は朝9時から夕方4時半までの週5日の訓練になりますが、就労継続支援B型で訓練を受けるとなると自分の体調を見ながら、週に2,3日の訓練にしたり、半日だけで訓練を終わったりと調節ができます。

ちょうど利用している就労移行事業所がB型の経営も行っているので、受給者証をB型を利用するサービスに変更するだけで、訓練場所も訓練内容も変わらずに利用ができるので、慣れない環境が苦手な娘も負担なく利用ができます。

娘は訓練の時間を少なくして余裕ができたら、忙しくてなかなかできなかった習い事をやってみたいと言っているので、しばらくは好きな事をしながらのんびり過ごすのもいいのかもしれないです。

病院のカウンセリングも受けることになったので、自分に向き合う時間を作ってもいいのかもです。

 

長女のイライラの原因になっている次女は、4月からの勤務地が少し遠くなるので、家を出て一人暮らしをすることになりましたが、相談支援員さんも

「妹さんが家を出てイライラすることが無くなっても、根本的なことを解決していかないと、今度は別の原因でつまづくことが出てくるかもしれないので、今そういった時間を作ることはいいことだと思います」

とおっしゃっていました。

 

自分の主治医のアドバイス

 

長女のイライラが始まってから、私の方も上手く睡眠が取れなかったり、体のあちこちが痛くなったりで体の調子が思わしくない日が続いていました。

自分の主治医にそういったことを相談したら、主治医のアドバイスは

「長女さんも次女さんもそれぞれ自分の課題に取り組んで頑張ってますが、長女さんは障害があるために社会に出るのにハンディがあるけど、それを補うために障害年金をもらったり、障害者手帳を使っていろいろなサービスを受けていますよね、そういった社会に出るために障害者のためのメリットを受けられて、それを有利に使っていることを話してあげたらどうですか?」

確かに、何の助けももらわずに社会に出るよりははるかに優遇されていて、それでいっぱい助かっています。

「それに比べたら、次女さんはこれから自分だけの力で社会に出て行かなければならないですよね、次女さんは次女さんで大変なんだと言うことを教えてあげたらどうですか?」

 

そうなんです。

次女はここ数日、引っ越し先の部屋を探しにいったり、赴任先へのあいさつや前任者との引継ぎがあったり、毎日人生初のことに大わらわで、電話一本かけるのも緊張しまくって話す内容を何度も確認したりしています。

これから先も、初めての仕事をしていくのはもちろんのこと、一人で生活するにしても初めてのことだらけで、それを助けを借りずに一人でこなしていかないといけないのです。

ただ「二人ともそれぞれの課題を頑張っているからどっちが大変とか比べられないんだよ」

と話すよりは、より具体的な内容で話した方が全然わかりやすいです。

 

それからもう一つ主治医に言われたのが

「おかあさんは長女さんの課題を自分の課題のように考えていませんか?」

こう言われて「ハッ」としました。

主治医は「アドラー心理学の課題の分離」がちゃんとできていますか?

と言いたいのです。

アドラーは

「他者の課題には踏み込まない」

と言っています。

たとえ親でも子供の課題に踏み込んだらいけないのです。

 

アドラーが教える課題の分離、人のために生きてはいけない。

 

せっかく作ったのに使ってくれない

 

娘が喘息でよく咳き込むようになったのですが、仕事に行く前は激しく咳き込んでいても、家を出て電車やバスに乗る頃には咳も治まっているようです。

でも、時たま軽く咳がでることもあるようで、外に出るときには必ずマスクをしていますし、電車などの公共の乗り物の中で咳が出るときは、人がいない方向を向いて腕で口を押さえながら咳をしたりして、周囲にも気を使っているようです。

それでも、新型コロナウイルスの流行が広がって来るようになると、少しでも咳をしたら嫌な顔でにらまれることがあるようで、「喘息の咳だからウイルスはいないんだけどなあ」と言いながらも電車に乗りづらくなっているようでした。

 

そんな時に娘が

「おかあさん、こんなの見つけたよ!」

と見せてくれたのが、やはり喘息の咳で公共の乗り物に乗りづらい人が作った「喘息の咳ですのでうつりませんから安心してください」と言うことが書かれた缶バッチを紹介してるツイッターのつぶやきでした。

ネットでの販売もしているようですが、缶バッチって自分でカスタマイズして作れるのを知っていたので、アイデアをお借りして娘用の缶バッチを作ってみました。


「いらすとや」のフリーイラストを使用しました
硬い紙を使ったので、手作り感満載です(笑)

 

出来上がった缶バッチに「かわいい!これなら咳が出ても後ろめたくないね」と喜んで早速リックサックにつけて出勤していきましたが、その日の夕方は暗い顔をして帰宅してきました。

思ったよりも缶バッチに注目が集まってしまって、周囲の動向に敏感で、人目を人一倍気にする娘には逆に辛いことになったようでした。

娘のつけている缶バッチを見た女子高生に

「みてみて―!喘息だって!うつらないって書いてあるよ~」

と面白がって話題にされたのに気がついて、それからみんなにジロジロ見られていると感じたようでした。

 

それから、缶バッチをリックサックにつけて行かなくなりました。

私がまず思ったのは

「そんなこと気にしなくてもいいのに、それよりも缶バッチ作るのに結構時間がかかったのになあ・・・せっかく作ったのに・・・」

娘の選択は、缶バッチで注目されるよりは喘息の咳でにらまれる方がマシ。

というところなのでしょうか。

 

確かに、娘は一言も私に「缶バッチ作って」なんて言っていないのです。

咳をするのにも気を使っているようなので、「喘息の咳なので感染症ではないですよ」とアピールできると負担が少なくなると思って、よかれと思ってしたことなのです。

自分がいいと思ったことが、娘がいいと思うとは限らないのです。

ましては「作ってあげた」と親切の押し売りなんてもってのほかです。

 

娘がやるべきことと私にできること

 

娘が社会に不満を持ってネガティブなるのも娘の自由です。

好きなだけ社会批判をしたらいいんです。

いつも愚痴ばっかり言って、暗い気持ちでいるのは良くないという考えは私の価値観でしかありません。

私がいくら「いい考え」だと思って娘に押し付けても、娘自身が心から「そうなんだ」と理解して、自分から「ネガティブに考えないようにしよう」と思わなければ、それはもう決して「いい考え」ではなくなります。

 

それに、ポジティブに考えるのが決していい考え方とは限らないのです。

例えば、新型コロナウイルスの報道を見て

「感染してしまったらどうしよう、そうなったらおしまいだから怖い」

と考える人は、感染を恐れて外出を控え、マスクをつけて徹底して手洗いや消毒をして感染のリスクを防ごうとします。

でも、楽観的な人は

「自分の周りでは感染者が出てないし、感染したからと言っても死亡率は決して高くはないのだし、少しくらい出かけても大丈夫じゃないの」

と考えがちです。

感染リスクが少ないのは前者の方だと思います。

 

私の家の様子も実際にこういう感じになっています。

長女は徹底的に感染対策をしていますが、私と次女はやらないといけないと分かっていても、ついうっかり忘れてしまうことがあります。

 

必要だったのは、娘のネガティブ思考を変えようとするのではなく、私が娘の発言をどう受け止めるかだったのです。

ネガティブな考えを持ったままこのまま歳を重ねていくと、うつ病などの精神疾患に繋がるのでは?と心配したのですが、いくら心配をしても娘自身が理解しないとどうにもならないのです。

なんとか娘の考え方を変えようとして、まだ起きていない先のことを心配して、思い通りにならないことにイライラして、自分で自分の体調を崩していたのです。

 

私が出来ることは、

  • 娘の考え方を理解して、自分と違う意見でも受け流すこと。
  • 娘が前向きに考えられることができるように、助言をしてあげること。

くらいです。

これからどう考えていくかは娘自身の問題で、私が思い悩んでも仕方がないのです。

たとえ定型発達でも広汎性発達障害でも軽度知的障害でも同じ事が言える思います。

 

私のイライラが積もって、体調を崩したことで子供たちの負担が増えたり、イライラが伝染して娘も体調が悪くなったりしたら本末転倒ですし、共倒れになってしまいます。

娘の課題は娘自身で乗り越えるしかない。

いくら私が気を揉んでも決して解決したりはしない。

・・・とは言っても親が子供の心配をするな、というのは難しいと思います。

悩みどころです・・・

 

ずっと心に残っている保健師さんのアドバイス

 

娘がまだ3~4歳の頃に、成長が緩やかでできることが少ない上に、自分からなにもやりたがらずに、いつも誰かに手伝ってもらわないと何もしようとしない娘に疲れていた時期がありました。

そんな時に保健師さんから頂いたアドバイスが忘れられないでいます。

 

おかあさんは、“子供は自分で育つ力を持っている”と考えていませんか?
ほとんどの場合はそれで正解です。
でも中にはそうでない子もいます。
あなたのお子さんもそういった子供なのかもしれません。
周りのお手伝いが必要な子供です。

 

ずっとこの時のアドバイスを思い出しながら娘に接してきました。

 

発達障害の子供だと、普通の子供よりも手助けをしないといけない場合が多くなってきます。

でも、全部手伝ってあげると自分で成長していく力を奪ってしまうので、どこまで手伝ったらいいのかが難しくなります。

発達障害と一言で言っても様々なタイプの障害がありますし、障害が組み合わさっている場合があったり、困りごとも人それぞれなので、どういう風に手伝うのか?どこまで自分でやってもらうのかの判断も難しいです。

 

私の家の場合だと

うるさく言いたくなるのをちょっと押さえて、1割くらいだけ口出しして、後は気長にじっと見守る・・・

無理にネガティブ思考を変えようとせずに、生活の中で少しずつ「気づき」を与えてあげて、自然に前向きに考えられるように手助けする。

 

今はこんな感じで考えています。

すぐに全部の考えを変えていくことはできませんが、いただいたアドバイスを念頭に置きながら、娘の様子や自分の気持ちを確かめて行きつつ、ちょっとずついい方向に向かって行ければと思っています。

 

おまけ

 

新型コロナウイルス予防のために買って置いていたマスクのストックが残り少なくなってきました。

マスクがないと娘がパニックを起こすかもしれないので、娘に作り方を教えながら懲りずにまた作ってみました。

内側がガーゼになっていてつけ心地がいいので娘も気に入っていますし、職場につけて行ったら職場での評判が良くて上機嫌です。

 

 

マンガで分かりやすく読みたいのなら。

 

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