いつも行くスーパーで、今日は「首折れサバ」が陳列されていました。
30cm近くの大きさで一匹299円。
めちゃめちゃお買い得です。
背中からお腹に点々とゴマ模様が入っているのでゴマサバと呼ばれています。
首折れサバとは
1本釣りで釣れたサバの鮮度を保つために、釣れたらすぐに首を折って、血抜きをして氷水に浸したサバを首折れサバと言います。
屋久島の首折れサバが有名ですが、一般によく食べられているマサバではなく、こちらはゴマサバです。
マサバと比べたら脂肪が少ないのですが、釣ってすぐに処理をして死後硬直を起こしていないので、身が引き締まって食べ応えがありタイ・ヒラメにも優る逸品とも言われています。
マサバは日本近海を回遊していてやや冷たい海域に多く、ゴマサバは 瀬戸内海、屋久島、東シナ海などのやや暖かい海に多いようです。
サバは回遊魚のため、マサバの旬は地方ごとに違ってきますが、ゴマサバは1年通して脂の乗りがほぼ一定で味も落ちないので、1年中おいしく食べられます。
サバを調理するときはアニサキスに注意!
早速、首折れサバを三枚におろしていきます。
新鮮なので身がきれいです。
サバは足が早いので、鮮度が落ちたものは開いたときに、腹の部分が傷んで柔らかくなっているものがありますが、お腹の部分もきれいで張りがあります。
アニサキスがいないかしっかりと確認します。
サバにはアニサキスという寄生虫がいます。
アニサキスは新鮮な状態だと内臓に寄生していますが、鮮度が落ちると身の中に入り込んでいきます。
加熱すると死滅してしまいますが、刺身にして食べる場合は要注意です。
そのまま身と一緒に食べてしまうと、運が悪ければアニサキスが胃壁に噛みついて激しい腹痛を起こしてしまいます。
実は、十数年前にサバのお刺身を食べた後、激しくお腹が傷みだして救急車で運ばれたことがあります。
内視鏡の検査をすると、胃壁にアニサキスが食いついているのが見つかり、取ってもらいました。
その時は刺身にしたものを頂いて食べて、自分で調理していないので鮮度がどうだったのかは分かりませんが、食べたのはたったの2,3切れでした。
それでも運が悪いと当たってしまうんですね。
大概の場合はアニサキスを食べてしまっても、そのまま体外に排出されることが多いようですが、運が悪かったり、体調が悪かったりしたら胃壁に噛みついて激しい痛みが起こります。
もっと運が悪いと胃壁に潜り込んで、内視鏡でも取れなくなるのでさすがにそれは怖いです。
病院を出るときに看護師さんから
「サバをお刺身で食べるときは、大根などのつまやワサビや生姜も一緒に食べてくださいね」
と言われました。
昔からよく言われていることですが、最近では科学的にも検証されているようなので、お刺身を食べるときはワサビをたっぷりつけて、つまも残さずに食べるようにしています。
身はお刺身に アラはお味噌汁に
三枚におろした身は皮をはいで、(銀色の部分に模様の入っているところの上についてある薄い透明な皮をはぎます)小骨をピンセットで抜いてからお刺身にしました。
アニサキスに当たって、のたうち回るような痛みを経験したにも関わらず、懲りずにお刺身で食べます。
だって、口に入れると身が吸い付くような感じと、プリプリを通り越してコリコリに近いような歯ごたえ。
これ以上においしい食べ方を思いつかないんです。
アラも捨てたりしません。
腹皮がしっかっりしているのは鮮度がいい証拠です。
中骨をぶつ切りにして、頭も半分に割って食べやすい大きさにしていきます。
これをお味噌汁に入れると、とってもおいしい出汁がでて絶品のお味噌汁ができます。
捨てたのは尻尾とエラと内臓だけです。
これが食べたいのでいつも一匹丸々買ってきます。
付け合わせには人参の葉のナムル
首折れサバを買った帰りに、野菜の直売所に寄ったら人参が葉っぱ付きで売ってました。
これはラッキーです。
ほとんど捨てられてお店に並ぶことがない人参の葉は、人参よりもたくさんの栄養分が含まれていて、捨てるのはもったいない部分です。
カロテンをはじめとして、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、ビタミンC、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄など様々な栄養が豊富に含まれています。
見つけたらよくかき揚げにしたり、スープやサラダのいろどりに使ったりしますが、今日はお刺身なのでおひたしが合うかなと思いながら、ナムルにしてみました。
人参の葉を食べる目的で作られたものに比べるとちょっと硬めですが、人参のとってもいい香りがして、にんにくの香りともマッチしていました。
今日のメニューは捨てるとこがほとんどなくて「使いきった感」満載になりました。